MT4のアラートは、価格や時刻などの条件に合わせて、音、メール、プッシュ通知などで知らせるための機能です。チャートを見続ける代わりに、指定した条件に近づいた時のきっかけを作れます。
この記事では、MT4標準アラートの作り方を中心に、BidとAsk、Action、Source、期限、インジケーター内蔵アラートとの違い、メール通知やスマホ通知を使う前に見ることを分けて扱います。通知系記事の入口として、まず全体像を押さえるための記事です。
- MT4標準アラートは、ターミナルの「アラート」タブで作成・編集します。
- 価格で鳴らす場合は、Symbol、Condition、Value、Actionを分けて見ます。
- Sound、Email、Notificationは通知方法が違い、それぞれ必要な設定も違います。
- インジケーター内蔵アラートは、MT4標準アラートとは別に、インジ側のパラメーターや仕様を見ます。
- 鳴らない時は、MT4アラートが鳴らない時に見ることで原因を切り分けます。
アラートでできることを先に押さえる
MT4のアラートは、ターミナルウィンドウの「アラート」欄で管理します。MetaTrader 4公式ヘルプでは、アラートは市場イベントを知らせるための機能で、条件に到達した時に音、ファイル実行、メール、通知などの動作を選べるものとして説明されています。
価格アラートを使う場面は、たとえば「ドル円が150.000を上回ったら見る」「ゴールドが直近安値付近まで下がったら見る」「欧州時間の前に一度チャートを見る」といった使い方です。相場判断そのものを任せるのではなく、チャートを見る合図として扱うと無理がありません。
- どの通貨ペアや銘柄を見るか
- Bid、Ask、時刻のどれを条件にするか
- 条件に使う価格や時刻を入れる
- 音、メール、プッシュ通知などの受け取り方を選ぶ
- 期限や繰り返し回数を必要に応じて見る
MT4標準アラートの基本の作り方
まずは、MT4下部のターミナルを開きます。ターミナルが表示されていない場合は、上部メニューの「表示」からターミナルを出します。その中にある「アラート」タブを開き、右クリックから新しいアラートを作成します。
設定画面で見る項目
アラート画面には、条件、値、動作、期限などの項目があります。名前だけを見ると少し分かりにくいので、実際には「何を見て、どの状態になったら、どう知らせるか」という順番で考えると扱いやすくなります。
| 項目 | 意味 | 見るポイント |
|---|---|---|
| Symbol | 条件を見る通貨ペアや銘柄 | 普段見ているチャートと同じ銘柄になっているかを見ます。XAUUSDなどは取引会社によって表記が少し違う場合があります。 |
| Condition | Bid>、Bid<、Ask>、Ask<、Time= など | 価格が指定値を上回った時なのか、下回った時なのか、時刻で鳴らすのかを分けます。 |
| Value | 条件に使う価格や時刻 | 桁数、現在値との位置、銘柄を見ます。価格を1桁間違えると、すぐ鳴るか、まったく鳴らない原因になります。 |
| Action | 条件到達時の動き | Sound、File、Email、Notificationなどから選びます。通知先ごとに事前設定が必要な場合があります。 |
| Source | 音ファイルや実行ファイルなど | Soundを選んだ場合は音の種類、Fileを選んだ場合は実行するファイルを見ます。 |
| Timeout | 再通知までの間隔 | 同じ条件で短時間に何度も鳴り続けないように見る項目です。 |
| Maximum iterations | 繰り返す回数 | 何回まで通知するかを見ます。鳴り続ける状態を避けたい時に関係します。 |
| Expiration | アラートの期限 | 特定の日だけ使いたい時は期限を入れます。期限が過ぎるとアラートが終わるため、長く使う場合は注意します。 |
価格アラートの具体例
最初は、シンプルな価格条件から試すと動きをつかみやすくなります。細かい売買判断ではなく、「その価格帯に来たら一度見る」ための合図として使うのが基本です。
SymbolをUSDJPY、ConditionをBid>、Valueを150.000にします。現在値より上にある価格へ近づいた時の確認用です。
SymbolをEURUSD、ConditionをBid<、Valueを1.08000にします。下側の価格帯に来た時にチャートを見るための使い方です。
チャートに水平線を引き、その価格をValueへ入れます。条件は現在値との位置関係に合わせて、Bid> または Bid< を選びます。
ConditionをTime=にし、Valueへ時刻を入れます。経済指標前、欧州時間前、日足確定前など、時間の節目を見る用途です。
BidとAskを分けて見る
MT4の価格条件には、BidとAskがあります。Bidは売値側、Askは買値側の価格として扱われます。チャート表示の設定や条件の作り方によって、見ている価格とアラート条件の価格がずれることがあります。
たとえば、チャート上に見えているローソク足の価格を基準にしているつもりでも、Ask条件にしていると鳴る位置が変わる場合があります。まずはBid条件でシンプルに作り、必要に応じてAsk条件を使うと、切り分けがしやすくなります。
ラボメモ
アラートでつまずきやすいのは、価格、条件の向き、通知方法を一度に変えてしまうところです。
最初は「Bidがこの価格を上回ったら鳴る」「Bidがこの価格を下回ったら鳴る」のように、単純な条件で試すと後から直しやすくなります。
チャート上からすばやく作る場合
MT4では、チャート上の右クリックメニューからアラートを作ることもできます。チャート上で作ると、価格の位置を見ながら設定しやすいため、水平線や直近高値・安値と合わせて使いやすくなります。
チャートに出たアラートの矢印は、ドラッグして価格を動かせます。あとからターミナルのアラート欄で編集すれば、Action、Timeout、Expirationなども見直せます。
まず、見たい価格に水平線を引きます。次に、その付近へアラートを置きます。ラインそのものが判断を決めるわけではありませんが、価格帯を見落としにくくする補助になります。
インジケーター内蔵アラートはMT4標準アラートと分けて見る
MT4標準のアラートは、ターミナルのアラート欄で作る機能です。一方で、インジケーター側に付いているアラートは、そのインジケーターの内部条件やパラメーターに応じて鳴ることがあります。
たとえば、移動平均線のクロス、矢印サイン、ライン接触などを知らせるインジケーターでは、インジケーター側の設定画面にAlert、Sound、Email、Pushなどの項目が用意されている場合があります。この場合、MT4標準アラート欄だけ見ても原因が分からないことがあります。
ターミナルのアラート欄で作ります。価格、時刻、通知方法を自分で指定する基本機能です。
インジケーターの設定画面にあるAlert、Sound、Email、Pushなどの項目で管理されることがあります。配布元の説明やパラメーター名もあわせて見ます。
音・メール・スマホ通知は別設定として見る
アラートのActionには、Sound、Email、Notificationなどがあります。見た目は同じアラート設定画面にありますが、通知方法ごとに必要な準備は違います。
SoundはMT4やPC側の音、Emailはメール設定、NotificationはMetaQuotes IDやスマホ側の通知許可が関係します。通知まわりでつまずいた時は、下のように分けて見ると原因を追いやすくなります。
| 通知方法 | 主に見る場所 | 関連して見る記事 |
|---|---|---|
| Sound | Action、Source、Test、PC音量、出力先 | MT4のアラート音を変更したい時に見る設定 |
| メール設定、SMTP Server、Login、Password、From、To、Test | MT4のアラートメールが届かない時に見る設定 / MT4メール通知のSMTP設定でつまずく時に見ること | |
| Notification | MetaQuotes ID、Enable Push notifications、Test、スマホ側の通知許可 | MT4のプッシュ通知がスマホに届かない時に見ること / MT4プッシュ通知のMetaQuotes IDとは|スマホ通知前に見ること |
スマホ通知を使う時に見ること
プッシュ通知を使う場合は、PC版MT4側の通知設定でMetaQuotes IDを入れます。MetaQuotes IDは、スマホ版MetaTraderのメッセージ画面で見られる識別子です。
設定後は、いきなり重要な通知に使わず、テスト送信で届くかを見ます。スマホ側の通知許可、通信状態、PC側のMT4が起動しているかも関係します。メール通知を使う場合は、メールタブ側の設定も別に必要です。
- スマホ版MetaTraderでMetaQuotes IDを見ているか
- PC版MT4の通知設定にMetaQuotes IDを入れているか
- プッシュ通知を有効にしているか
- テスト通知がスマホに届くか
- スマホ側で通知を拒否していないか
- PC側のMT4が起動しているか
アラートが鳴らない時の見方
アラートが鳴らない時は、条件そのものが間違っている場合と、通知方法の設定ができていない場合を分けます。価格条件を作ったのに鳴らない時は、まずActionをSoundにして、MT4上で音が出るかを見ます。
| 症状 | よくある原因 | 見るところ |
|---|---|---|
| 価格が来たのに鳴らない | Bid/Ask、条件の向き、価格の桁が違う | ConditionとValueを見直します。上回る条件か、下回る条件かを分けます。 |
| すぐ鳴ってしまう | 現在値より手前に条件を置いている | 現在値とValueの位置を見ます。価格入力の桁も見直します。 |
| 何度も鳴る | TimeoutやMaximum iterationsの設定が合っていない | 通知間隔と回数を見て、必要に応じて短時間に繰り返さない設定にします。 |
| スマホに届かない | MetaQuotes ID、通知許可、PC側MT4の起動状態に問題がある | 通知設定でテスト送信し、スマホ側の通知許可も見ます。 |
| メールが届かない | アラートではなくメール設定側が未設定 | MT4のメール設定、送信先、サーバー情報を別に見ます。 |
| 特定インジだけ鳴らない | インジケーター側のアラート設定や仕様の問題 | インジ側のパラメーター、通知許可、対象時間足、配布元の説明を見ます。 |
原因別に詳しく見る場合は、MT4アラートが鳴らない時に見ることで、標準アラート、音、メール、プッシュ通知、インジ内蔵アラートを分けて確認できます。
使う前に見たい注意点
アラートは、価格や時間を見落としにくくする便利な機能ですが、通知が届いた時点で相場状況が変わっていることもあります。通知だけを根拠にせず、チャート、注文状況、指標前後などの時間帯も分けて見る必要があります。
また、PCを閉じている、MT4が停止している、通信が切れている、スマホ側で通知が止まっている、といった状態では、想定どおりに受け取れない場合があります。大事な場面で使う前に、低い負荷の条件で一度試しておくと、動き方を見やすくなります。
アラートは取引判断を補助するための通知機能です。特定の条件に到達したことを知らせるだけで、売買の妥当性や損益を保証するものではありません。
まとめ
MT4でアラートを設定する時は、ターミナルのアラート欄を開き、Symbol、Condition、Value、Action、Source、Expirationを分けて見ます。価格条件では、現在値との位置、BidとAsk、上回るのか下回るのかを先に決めると扱いやすくなります。
Sound、Email、Notificationは、同じアラート画面から選べても、必要な準備は違います。音はSourceやPC音量、メールはSMTP設定、スマホ通知はMetaQuotes IDや通知許可を見ます。
インジケーター内蔵アラートは、MT4標準アラートとは別に考えます。標準アラートが動くのに特定インジだけ鳴らない場合は、インジ側のパラメーターや仕様を見てください。
この記事では、MT4のアラート管理、プッシュ通知、システムイベントに関する公式情報をもとに、設定時に見る項目をまとめています。