TradingViewのアラートは、価格だけでなく、インジケーター、描画ツール、ストラテジー、チャートパターンなどにも設定できます。ただし、どこから作ったアラートなのか、どの条件で発動するのか、作成後に設定を変えた時に反映されるのかを分けて見ないと、思ったタイミングと違う通知に見えることがあります。
この記事では、TradingViewでアラートを使う前に、作成場所、条件の種類、通知方法、Pine Scriptとの関係、作成済みアラートの注意点を見ます。アラートは取引判断を補助する機能であり、特定の結果を保証するものではありません。
- TradingViewのアラートは、価格、インジケーター、描画ツール、ストラテジー、チャートパターンなどに設定できます。
- 公式ヘルプでは、アラートの作成方法としてショートカット、上部ツールバー、アラートマネージャー、右クリックなどが案内されています。
- インジケーターやPine Scriptのアラートは、作成時の条件や入力値をもとに動くため、あとから設定を変えた時は作り直しが必要になる場合があります。
- 通知先はアプリ通知、ポップアップ、メール、Webhook、音などに分かれるため、条件と通知方法を別々に見てください。
TradingViewのアラートは価格だけではない
TradingView公式ヘルプでは、アラートはデータ系列、インジケーター、チャートパターン、ストラテジー、描画ツールに対して作成できると説明されています。単に「価格がこの水準に来たら通知する」だけではなく、チャート上の線、インジケーターの値、ストラテジーのイベントなども対象になります。
一方で、アラートの種類によって、見るべき設定は変わります。価格アラートなら銘柄と価格水準が中心ですが、インジケーターアラートやPine Scriptアラートでは、時間足、入力パラメーター、条件式、アラート作成時のスナップショットが関係します。
価格が指定した水準へ到達、突破、交差した時などを見ます。価格そのものを追いたい時の基本です。
移動平均、RSI、独自インジケーターなどの値が条件を満たした時に使います。入力値と時間足も見ます。
ライン、チャネル、矩形などに対する交差や範囲内外を見ます。描画の位置を変えた時の扱いにも注意します。
alert() や alertcondition() などで用意されたイベントを、チャートUI側でアラートとして作ります。
アラートの作り方は複数ある
TradingView公式ヘルプでは、アラート作成方法として、Windowsなら ALT + A、macOSなら ⌥ + A、上部ツールバーのCreate alertボタン、右側のAlert manager、チャート右クリック、価格スケール横のPlusボタンなどが挙げられています。
どの入口から作っても、最後は条件、トリガー頻度、通知方法、有効期限などを設定することになります。まずは「どこから作るか」よりも、「何を条件にするか」を決めてから作る方が迷いにくくなります。
ConditionとTriggerを分けて見る
アラート設定画面では、Conditionで対象や条件を選び、Triggerでどれくらいの頻度で発動させるかを指定します。TradingView公式ヘルプでは、Triggerには「一度だけ」「毎回」「バー終値ごと」「1分ごと」などの考え方が示されています。
ここを混同すると、「条件は合っているのに通知の出方が想定と違う」という見え方になります。たとえば、バーの途中で条件が変わるインジケーターでは、バー確定前と確定後で見え方が違うことがあります。アラートを使う前に、条件と発動頻度を分けて見てください。
価格、インジケーター、描画ツール、ストラテジー、Pine Scriptのイベントなど、アラートの対象と条件を選ぶ場所です。
一度だけ、毎回、バー確定ごと、一定時間ごとなど、条件を満たした時の通知頻度に関わります。
アプリ通知、ポップアップ、メール、Webhook、音など、実際に通知を受け取る方法を選びます。
テクニカルアラートでは演算子を見る
TradingViewのテクニカルアラート公式ヘルプでは、描画ツール、インジケーター、ストラテジー、チャートパターンに対してアラートを設定できると説明されています。条件には、Crossing、Crossing up、Crossing down、Greater than、Less than、Entering channel、Exiting channel、Inside channel、Outside channel、Moving up/down などがあります。
つまり、アラートは「条件を満たしたら鳴る」だけでなく、どの方向から交差したのか、範囲へ入ったのか出たのか、一定本数の中で上がったのか下がったのか、といった条件の違いがあります。設定名だけで選ばず、チャート上でどの動きを知らせたいのかを先に決めてください。
価格や値が指定した水準をまたいだことを見る条件です。上下どちらの交差も含めて見る場合があります。
上抜け、下抜けのように、どちらの方向から条件を満たしたかを分けたい時に見ます。
チャネルや一定範囲への出入りを見ます。ライン系や範囲系のアラートで関係しやすい条件です。
指定本数の中で価格がどれくらい動いたかを見る条件です。価格変化の勢いを見たい時に関係します。
インジケーターアラートは作成時の設定に注意する
TradingView公式ヘルプでは、インジケーターアラートについて、作成後にインジケーターのパラメーターを変更しても、アラートは作成時の古い設定を使って発動すると注意されています。これはかなり重要です。
たとえば、RSIの期間を変えた、移動平均の期間を変えた、Pine Scriptの入力値を変えた、チャートの時間足を見直した、という場合でも、作成済みアラートが自動で新しい条件に置き換わるとは限りません。条件を変えた場合は、アラートを削除して作り直す必要があるかを見てください。
TradingViewのPine Scriptドキュメントでは、チャートUIでアラートを作成すると、スクリプト、入力値、メインチャートの銘柄、時間足などのコピーがTradingViewサーバー上に保存されると説明されています。その後にスクリプトや入力値、チャート側の条件を変えても、以前作ったアラートには反映されないため、必要に応じて作り直します。
Pine Scriptのコードはアラートそのものを作るわけではない
Pine Scriptの公式ドキュメントでは、アラート関連コードはチャートUIで使えるアラートイベントを作るものであり、コード自体が実行中のアラートを直接作るわけではないと説明されています。ユーザーはCreate Alert画面で、Conditionの中からスクリプト側のトリガーを選び、実際のアラートを作成します。
インジケータースクリプトでは、alertcondition() や alert() が関係します。ストラテジーでは、alert() や注文約定イベントを使うことがあります。どちらにしても、「コードを書くこと」と「実際にアラートを作ること」は別の作業として見てください。
Pine Scriptでは、条件に応じたアラートイベントを用意します。これだけでは実行中のアラートにはなりません。
チャート上のCreate Alert画面で、Condition、Trigger、通知方法、メッセージ、有効期限を設定します。
通知が来ない、タイミングが違うと感じた時は、アラートログ、期限、条件、通知設定を分けて見ます。
通知が来ない時は発動と通知を分ける
TradingViewのアラートFAQでは、アラートが発動しても通知設定によっては通知が届かない場合があるため、Alert managerのログを見るよう案内されています。つまり、「アラートが発動していない」のか「発動したが通知が届いていない」のかを分ける必要があります。
通知が来ない時は、アラートが有効か、有効期限が切れていないか、Conditionが想定どおりか、Triggerが合っているか、通知タブでアプリ通知やメールなどが有効かを順番に見てください。Pine Scriptのアラートなら、スクリプト側の条件がリアルタイムバーで実行される前提も見ます。
- アラートが有効になっているか
- 有効期限が切れていないか
- Conditionで見ている対象が正しいか
- Triggerの頻度が想定と合っているか
- 通知タブでアプリ通知、メール、Webhook、音などを選んでいるか
- Alert managerのログに発動履歴があるか
- インジケーターやスクリプトの入力値を変更した後に、アラートを作り直しているか
ラボメモ
TradingViewのアラートでつまずく時は、条件、発動頻度、通知方法、作成済みアラートの古い設定を分けて見ると原因を追いやすくなります。
アラートはチャートを見る補助機能です。通知が来ることと、取引判断が正しいことは別の話として扱ってください。
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まとめ
TradingViewのアラートは、価格だけでなく、インジケーター、描画ツール、ストラテジー、チャートパターン、Pine Scriptのイベントにも使えます。便利な一方で、Condition、Trigger、通知方法、作成済みアラートのスナップショットを分けて見ないと、思った動きと違って見えることがあります。
アラートを使う前には、何を対象にするのか、どの条件で発動させるのか、どこへ通知するのか、条件を変えた時に作り直しが必要かを見てください。公式ヘルプで最新の仕様を確認しながら、アラートをチャート確認の補助として扱うことが大切です。